頬太郎

むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんは山へ柴狩りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃がどうしてよ、どうしてよと流れてきました。

おばあさんが桃を持ち帰って割ると、中から頬がふっくらした赤ちゃんが出てきました。

それにちなんで、名前を「頬太郎」に決定。

頬太郎は大事に育てられ、すくすくと育ちました。

そんなある日、頬太郎は鬼ヶ島に行くことにしました。

おばあさんからもらったきび団子を腰につけ、鬼ヶ島へ出発。

途中で犬に出会い、こう言われました。

犬「桃太郎さん、桃太郎さん、お腰に付けたきび団子、ひとつ私にくださいな」

頬太郎「人の名前を間違えるんじゃない、俺の名前は頬太郎だ」

犬「…え?」

その後に出合ったサル・キジも同様の間違いをしてしまい、頬太郎は機嫌を悪くしてしまいました。

どうにか説得して仲間になった犬たちは、一緒に鬼ヶ島へ向かいました。

鬼ヶ島に着いた頬太郎たちは、間髪入れず鬼達に突撃。

鬼「おい!ほっぺたつねるな!痛い!痛いからやめて!」

あまりに痛さに鬼達は降参、頬太郎は宝をもらって幸せに暮らしましたとさ。