少し腹黒い桃太郎

むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんは食費をケチるために山へキノコ狩りに、おばあさんは水道代をケチるために川へ洗濯に行きました。

しかし、おばあさんが行った川は水質が良くなかったので、洗濯物は一向にきれいになりません。

おばあさんは仕方なく帰ろうとしたそのとき、大きな桃が流れてきました。

おばあさんはあっさりと桃を持ち帰りましたが、法律上では犯罪です。

幸い、何も咎められなかったおばあさんは持ち帰った桃を割ると、中から赤ちゃんが出てきました。

ある日、桃太郎は鬼ヶ島に行くことになり、おばあさんからきび団子を渡されました。

桃太郎は鬼ヶ島に行く途中、犬に出合いました。

犬「そちらのお兄さん、そのきび団子おいしそうですね。ひとつ私にくださいな」

桃太郎「鬼退治に参加するのであれば、ひとつやろう」

犬「お、鬼退治ですか…じゃあやめとこっかな」

桃太郎「じゃあ、一緒に倒したらドッグフード1年分買ってやる」

犬「言いましたね!絶対くださいよ!」

次に出合ったサルは「バナナ1年分」、最後に出会ったキジは「鶏のエサ1年分」を買うことを条件に仲間にしました。

鬼ヶ島に着くと、凶暴そうな鬼がたくさんいました。

犬「うわ~、すごい強そう…突撃するのはちょっと待ったほうがいいですね」

桃太郎「いや、尺が足りなくなってきてるからちゃっちゃと倒そう」

サル・キジ「何の話だ」

桃太郎「よ~し、突撃!!!」

鬼「ん?なんだお前ら、人の陣地に勝手に立ち入るな!警察に電話するぞ!」

桃太郎一同「ちょっ、待って待って!それは勘弁して」

鬼「あ~、警察ですか?実は…ぐああああ!」

桃太郎「早く!早く倒せ~!!!」

桃太郎たちはあっという間に鬼を倒し、宝を持ち帰って幸せに暮らしましたとさ。